当方、デジタル庁の全国のワクチン接種状況サイトにて、
日々更新される接種数、死亡数のオープンデータを監視しています。
対象オープンデータは以下の通り。
https://data.vrs.digital.go.jp/vaccination/opendata/latest/summary_by_date.csv
https://data.vrs.digital.go.jp/vaccination/opendata/latest/summary_by_prefecture.csv
https://data.vrs.digital.go.jp/vaccination/opendata/latest/prefecture.ndjson
※日々、当日内容に置き換えられます。
本記事にて調査対象のオープンデータは以下サーバ上に保管しています。
http://n-sugi.net/share/covid19_vax_data_dl/230219_Aichi/230216-230219vaccine_opendata.zip
※URLジャンプしない場合はブラウザに直接URLを貼り付けてください
さて、そのサイトの2023/2/16~19のオープンデータにて、
愛知県にて1回目接種数3.4万の増減が起こっていました。
2023/2/17 愛知の1回目接種数の前日差分で34,700の増加
2023/2/18 愛知の1回目接種数の前日差分で-23,442の減少
2023/2/19 愛知の1回目接種数の前日差分で-10,979の減少
-23,442 + -10,979 = -34,421
以下、その根拠を述べます。
まず、全国の1回目接種数の前日差分が以下となっていました。
2023/2/17 全国の1回目接種数の前日差分で35,517の増加
2023/2/18 全国の1回目接種数の前日差分で-21,886の減少
2023/2/19 全国の1回目接種数の前日差分で-9,071の減少
↓上記の日々のオープンデータ監視投稿
「全国 での接種1回目前日差分 98,154,760 - 98,119,243 = 35,517」
https://nsugi031224.hatenablog.com/entry/2023/02/17/143308
「全国 での接種1回目前日差分 98,132,874 - 98,154,760 = -21,886」
https://nsugi031224.hatenablog.com/entry/2023/02/18/143416
「全国 での接種1回目前日差分 98,123,803 - 98,132,874 = -9,071」
https://nsugi031224.hatenablog.com/entry/2023/02/19/143519
2023/2/16~19のsummary_by_prefecture.csvにより、
全国の接種1回目の計、及び前日差分、また愛知県の前日差分は以下となります。
全国の[count_first_shot_generalの計]はグラフサイトの1回目接種数と一致しているので正しいです。
つまり、全国では
2023/2/16, 17の1回目接種数前日差分: 98,154,760 - 98,119,243 = 35,517
2023/2/17, 18の1回目接種数前日差分: 98,132,874 - 98,154,760 = -21,886
2023/2/18, 19の1回目接種数前日差分: 98,123,803 - 98,132,874 = -9,071
また、愛知県にて
2023/2/16, 17の愛知県の1回目接種数前日差分: 5,712,991 - 5,678,291 = 34,700
2023/2/17, 18の愛知県の1回目接種数前日差分: 5,689,549 - 5,712,991 = -23,442
2023/2/18, 19の愛知県の1回目接種数前日差分: 5,678,570 - 5,689,549 = -10,979
-23,442 + -10,979 = -34,421
つまり、2023/2/16~19にて愛知県で1回目接種数3.4万の増減が起こっていた訳です。
ここで、その増減の内訳は何なのか、愛知県の接種日毎の詳細を
prefecture.ndjsonより調べます。
prefecture.ndjsonは、json形式というファイルで、
このままでは扱いにくいのでcsv形式に変換します。
csv変換方法については
https://nsugi031224.hatenablog.com/entry/2022/09/23/103641
を参照ください。
csv変換したprefecture.ndjson(→prefecture.csvとします)から
excelでprefecture=23(愛知県)、status=1(接種1回目)で抽出します。
2023/2/16~19にて抽出したものをまとめると、以下になります。
先述のsummary_by_prefecture.csvの愛知と一致しているので正しいです。
-23,442 + -10,979 = -34,421
この2023/2/16~19のcountについて、接種日毎に合算し、2/16→17と2/17→19の差分を取ってみます。
この差分も先ほどの愛知県の表と一致しているので正しいです。
このデータでグラフを作成します。
上記②の差分合算グラフでは接種日毎の差がほぼ0なので、
①の接種数グラフの緑と赤の上下の振れ幅がほぼ同じとなります。
なので、同一接種日の接種数が2023/2/16~17に増えて、ほぼ同数が2/17~19に減った(元に戻った?)ように見えます。
①のグラフで、緑の増加部分は波形が2/19の愛知県の1回目接種数にある程度近似しています。
つまり、2023/2/16~17にて間違って3.4万接種数を増加させてしまい、
2023/2/17~19で元に戻したように見えます。
ここで不思議なのは、3.4万の接種数増減は何を間違ったのか?ですが、
count値を比較しても、入力ミスのようなものは見受けられず、
それぞれの最終接種日まで値が入っているので、過去のデータを入れ間違えたとも思えません。
愛知県の接種日毎の1回目接種数データの比較(2022/2/16, 17)
愛知県の接種日毎の1回目接種数データの比較(2022/2/17, 18)
愛知県の接種日毎の1回目接種数データの比較(2022/2/18, 19)
愛知県の接種日毎の1回目接種数データの比較(2022/2/16, 19)
(↑リンク先で全体が見れます)
つまり、何らかの別の基準でこの接種数を別途管理しており、その基準の切替を間違えたのではないか?と思えます。
以前にも、神奈川県でのワクチン接種数が300万も減って5時間後戻った、というのがありましたが、
こちらも入力間違いとは思えない変更でした。
やはり、このデジタル庁のワクチン接種数、色々怪しい所がありそうです。